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博多華丸・大吉 よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。1990年5月にコンビ結成し、吉本興業福岡事務所(福岡吉本)からデビュー。福岡で活動した後、2005年に上京し、吉本興業東京本社の所属となる。博多弁漫才を全国展開し活躍、博多華丸のものまねでも知られる。ものまねのレパートリーは児玉清、ばってん荒川、王貞治、川平慈英など多数。福岡吉本出身の芸人の兄貴分的存在であり、多くの後輩から慕われてる。2006年、博多華丸が「R-1ぐらんぷり2006」で優勝。現在は「華丸・大吉のなんしようと?」、「地元応援バラエティ このへん!!トラベラー」などのレギュラー番組の他、数々のお笑い番組やラジオ、CMで活躍中。

博多華丸・大吉 僕たちが目指すのは「現状維持」。上を目指すんじゃなくて、いかにこの印象を落とさないかっていう時期に来たんですよ。現状維持もなかなか大変です。

今や飛ぶ鳥を落とす勢いの博多華丸・大吉。テレビでおふたりを見ない日はないくらいに活躍されています。今回は、北九州市の小倉駅前に新しくオープンした『あるあるYY劇場』に出演中のおふたりに、舞台の合間を縫ってインタビューさせていただきました。

「このへん!!トラベラー」のDVD3ヶ月連続発売おめでとうございます。ズバリ見どころは?

華丸:今までは6都市の各エリアごとに分かれた、地元ならではの情報を面白おかしく紹介するDVDだったんですが、今回は一枚で全国の面白いところが見れるようになりました。今までより見やすくなってる。ベスト盤みたいですね。

「このへん!!トラベラー」のようなロケ番組にはハプニングがつきものですね。最近、一番おもしろかったハプニングは何ですか?

大吉:エドはるみが年齢を公表しだしたとか。
華丸:ハプニングというか、個人情報をだんだんあらわにしてきたんです。エドちゃん、ずっと隠し事が多くて(笑)
大吉:エドちゃんが結婚したことも、僕らはまったく知らなかったんです。本名も知らないですし、年齢も、正確なキャリアとかも。それが急に、結婚を機に自分から言い出したんですよ。吉本では僕らの方が先輩なんですけど、芸能界の芸歴では、エドちゃんの方がだいぶ上なんですよ。昔、エドちゃんがエキストラ女優やってたころは「寅さん」に出演したりしてて。渥美清さんと一緒にメシ食ったりしてたそうなんです。寅さんってもう歴史上の人物みたいな人じゃないですか、エドちゃん、その人とメシ食ってるんですよ。だから余計に扱いにくい(笑)

他にもレギュラーのロケ番組をお持ちのお二人ですが、ロケ番組ならではの楽しみは?
また、スタジオ収録との違いは何ですか?

大吉:一番の楽しみはやっぱり、放送を見ることですね。どんな風に編集されているのかな、とか。また僕らはお酒が好きなので、ロケで飲めるのは嬉しいですね。でもそれは福岡の番組だけです。東京ではやっぱ考えられないです。大阪もダメみたい。大阪でそれができるの赤井英和さんだけ(笑)
華丸:スタジオとロケ、それぞれだとは思うんですけど、気楽なのは気楽ですね。ロケの方が。
大吉:いやいやいや、ロケの方が大変ですよ。スタジオは台本もあるし、周りもプロなんで、ある程度見えるけど。ロケはぼくらと一般の方になるんで、いろいろと大変です。

9月に発売される「アメトーーク」のDVDの中に『博多華丸・大吉芸人』も収録されるそうですが、一番心に残っていることは?

華丸:大吉さんのゴシップネタで、ケンドーコバヤシくんが『おっぱい触らない話』っていう、ちょっと色気のある話をして盛り上がったんですよ。で、次は僕のゴシップネタの番。パンクブーブーの黒瀬が「任せてください!」って言って僕の話を始めたんですが、それが合コンに言って水虫がどうのこうのっていう…。まったく落ちがなくて誰も得しない話をしたんですね。落ちまで考えずに話していたから結局あのような空気で。いやいや、ちょっと待てと(笑)
大吉:あのメンバーって僕チームと華丸チームに分かれてるんですよ、実は。僕のエピソードを持ってる人たちと、華丸さんのエピソードを持ってる人たちが集まって、ひな壇に座ってくれてるんですけど、完全に華丸さんの手駒が少ないっていうか、戦力不足(笑) 僕はコバヤシくん、川島くん、天津向井、藤井くん、鬼奴といろいろ持ってるんですけど。華丸さんはバッドボーイズ、パンクブーブー、スパローズ…。この差は結局、僕は都内に住んでるから交流もあるんですよたくさん。でも彼は家の都合で横浜にいるんで。おいそれと後輩と飲みにいけないんで、未だに福岡吉本の後輩としか遊んでないから、あのような惨劇が繰り広げられる(笑)

今や全国区での人気を獲得したおふたりですが、地元福岡での不動の地位を捨てて、東京進出をしようと決めたきっかけや決意は?

大吉:それが意外とないんですよね。何となく行ったんで(笑)勝負がけは勝負がけですけど。
華丸:すぐ帰ってくるつもりでいたんですよ。「大丈夫ですよね? 帰ってきても。ちょっと覗かしてください。」っていう感じで行ったんで。ふるさと捨てて、「二度と帰ってきませんよ。錦を飾るまでは!」みたいな決意ではないです。
大吉:当時、『エンタの神様』が全盛のころで、「あれに出てないやつは芸人じゃない」みたいな空気だったんですね。続き

福岡にいるとオーディションも受けられない。それでまあ、他のいろんな事情も重なって、一回東京に行こうかと。ほんとにエンタの神様に一回出て帰ってくるつもりだったんです。結局、オーディションに落ちたからエンタには出てないんですけど。でもそのオーディションで落ちたネタが児玉清さんのネタで。そっちがとんねるずさんの番組にひっかかって、まあ今に至るんですけどね。

福岡で活躍していた頃と今現在とで一番大きく違っていることは何ですか?

大吉:全国どこでも受け入れてもらえるようになりましたね。福岡にいるころからNGKとか出てたんですけど、知名度もない上に博多弁なんで。大阪のお客さんは動揺されるというか、何これみたいな感じだったんですけど、今は名前が出ただけで多少リアクションしていただけるというか、「あ、知ってる!」みたいな感じなので、すごくやりやすくなっています。

先週この劇場でおふたりのライブを拝見させていただきましたが、山本華世さんのくだりが一番面白くて、会場の笑いもすごかったです。

大吉:実は僕らの真骨頂はああいうところなんです。地元ネタ。僕らが一番得意なのがそういう、地元のタレントさんがどうしたとか、あそこのパチンコ屋がどうしたとか、あのうどん屋とあのうどん屋が今けんかしてるっていうどうでもいいやつが一番得意っていうか、好きなので。なかなかないんですよ、披露する場が。

ここ「あるあるYY劇場」は九州で唯一、吉本興業の生ライブや収録が見れる劇場ですが、こういう場が増えていくことについてはどう思いますか?

華丸:増えるというか、これを維持するために、ぜひご協力ください。これ以上増えることはない(笑)
大吉:こういう劇場がないと若い子が育たないんですよね。僕らはやらしい話、東京大阪で山ほど舞台に出てるんで漫才の腕が落ちることはまずないんですよ。このままいけば。でも、今の福岡吉本の子が月に1回しか舞台に出てないのに、僕らは20回30回も出てる。この差がもう埋まらないというか…。

私が先週見た舞台では、無名の子たちもすごく面白かったです。とにかく笑いっぱなしでした。

華丸:そのへんもぜひ、書いてください(笑)舞台を観に来たら意外と面白いんですよ。でもなかなかやっぱり足が動かないんですよね、福岡の人は。お金払ってまでっていうのがすごくあるんで。

「食べずに終われんばい」というグルメガイド本を出版された華丸さんですが、この本を作ろうと思ったきっかけは?

華丸:きっかけというか、作ってくださいって言われて。それではってことで、最後の晩餐に何を食べるかって話になったときに、「最後の晩餐とか言われても、その前の日に何食べたかによるしねえ」って。じゃあ30日前から遡って最後の晩餐を迎えようって企画を言ったら、「面白いですね!」みたいな感じで。

今後の目標を教えてください。

大吉:もう、現状維持。あんだけアメトーークさんで二週連続特集していただいて、このポジションって奇跡ですよ。ほんとに。
華丸:アメトーークの構成もしている世界のナベアツさんから「アメトーークでは“この芸人が出たら安心”みたいなのがあって、華大さんはその中にもう入ってますよ」って言われて。いやいやいやいや、我々は現状維持を目指してるんでそれは困ると。そうなると我々はこれから死守にまわると。上を目指すんじゃなくて。いかにその印象を落とさないかっていう時期にきたんですよ。現状維持もなかなか大変なんですよ。はい。
大吉:この位置が一番いいんですよ。これより上にいくと大変だし。これより下にいくと、それも嫌だし。
華丸:サッカーでいうと真ん中の方の中盤をうろうろしている感じ。試合には出てるってことでどうでしょう。

では最後に読者のみなさんにメッセージを!

華丸:あるあるYY劇場をどうぞよろしく!
大吉:DVDは余裕があれば。無理にとは言いません。僕らがこれまでずっとやってこれたのも、地元の人に支えてもらってるからだと思ってるので、ちょっとでも役に立てればと。観光大使として。「あいつほんとは博多やないばい」とか言うのやめてください(笑)

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