今月のワクドキInterview Vol.12-1

佐藤浩市

「つぶしに来い。中途半端なことをやるなら相手にならない」と、
前編ラスト。俺の思いを記者団を演じる役者たちにぶつけた!!

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佐藤浩市(さとう こういち)
1960年12月10日生まれ、東京都出身。
80年俳優デビュー。映画初出演となる『青春の門』(81)で第24回ブルーリボン賞新人賞を受賞。94年には『忠臣蔵外伝 四谷怪談』で第18回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。その他数々の賞を受賞し、今や名実ともに日本を代表する俳優の1人。近年の主な映画出演作は、『バンクーバーの朝日』(14)、『愛を積むひと』 (15)、『HERO』(15)、『アンフェア the end』(15)、『起終点駅 ターミナル』(15年)など。

作家・横山秀夫が放つ衝撃作『64(ロクヨン)』が、日本映画界を代表する超豪華オールキャストによって前後編2部作で、ついに映画化。主人公、警務部広報官の三上を演じた佐藤浩市さんに、作品についてお伺いしました。

―原作を読んだ時から大変な仕事になるという覚悟を決めて撮影に挑んだとそうですが。

最初に、プロデューサーの方からお話をいただいたとき、まだ形がなく、その状況の中で、とりあえず『64』をやりたいということでした。原作は膨大な内容なので、前後編なのか、1本でいくのか。僕は、映画であるなら1本でいくべきだと…。でも内容的に、何かをそぎ落として、3時間の作品にするのか、2部構成にして、きちんと原作の歪などいろんなものを拾って、一つの作品として完成させるのかっていう段階から携わってきたので、そういう点では、作品への想いは強いですね。撮影に入るまで、撮影に入ってからの数ヶ月。自分にとっては、50代半ばとしては、非常に背負った荷物も、下ろす荷物も大きい作品だったと思います。

―原作のどういうところを大事にしていきたいと思いましたか?

横山さんの本の面白さの一つとして、男性的な組織論があり、そこにいろんなものが跋扈されているんです。そういうところが、男の何かを高揚させる。でも今回は、ある意味、女性的な部分を感じる作品。あまり女性が表に出ない。だから、そこら辺のところも大事にしたいと思ったんです。横山さんの作品は、以前ドラマで『クライマーズ・ハイ』もやらせていただいて、言葉でうんぬんというよりかは、横山さんの世界観を大事にしないといけないなって、身体が体感として分かっている部分があって。だから今回の『64』でも同じだったような気がします。

―前編の最後、感動的でした。佐藤さんにとっても重要なシーンでしたか?

あのシーンは肝ですね。前編のどこを分岐にして後編につなげていくか。シーンの中で記者団との関係性など、感情がジェットコースターのように起伏し怒り憤り、そして心情に訴え、自分も感情移入してく。このシーンは最初、スタッフには撮影を3カメマスターでやって欲しいと言ったんです。まずは最初から最後まで通してやる中で、自分自身どういうふうに感情が入り、記者たちに対しての怒りや憤りが出るか出ないかを確かめたかった。8分強、その中で自分の気持ちがちゃんといけたので、なんとかなるかなって。ちゃんと僕の気持ちが電波しないと、記者団を演じる役者たちもそれを受け止められない。そういう中での緊張感が現場で出ていて、それが前編のラスト、その後事件が起こって後編に向かうという、良い意味でのラストであり、つなぎになったと思うんです。あれがあるからこそ、次の誘拐事件の中での記者団との関係性を含めて、うまくいったんではないかなって思います。

information

映画『64-ロクヨン-前編』

●5月7日(土)公開

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©2016映画「64」製作委員会

わずか7日間でその幕を閉じた、昭和64年。その間に起きた少女誘拐事件、通称「ロクヨン」は未解決のままとなっていた。当時捜査にもあたった三上は14年過ぎ、今では警務部広報室の広報官。加害者匿名報道を巡る、広報室と記者クラブの確執。その狭間で三上は広報官として成長していく―。そして新たな誘拐事件が発生!!究極のミステリーと感動の人間ドラマ、前後編4時間の感動作誕生。

監督/瀬々敬久
出演/佐藤浩市、瑛太、永瀬正敏、三浦友和
配給/東宝

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